ラストコールルーティングを設定する

ラストコールルーティングを利用すると、同じ発信元からの着信に対して、前回通話したユーザーを優先的に呼び出すことができます。
これにより、前回と同じユーザーが対応することで電話対応の継続性が保たれ、スムーズなやり取りと業務効率が向上します。

  この機能を利用するには ?

  • 管理者権限が必要です。
  • キューイングを利用する場合は、別途契約が必要です。

機能の詳細

ラストコールルーティングは、着信時に、発信元と最後に通話したユーザーを優先して呼び出すことができる機能です。最後に通話したユーザーは記録され、同じ発信元からの次の着信時に優先して呼び出されます。

  • 着信時に、ラストコールルーティングを有効にした着信ルールのアクションが実行される際に、ラストコールルーティングが実行される
  • ラストコールルーティングを有効にした着信ルールのアクションが実行された際に、最後に通話したユーザーが記録される
  • 最後に通話したユーザーは、着信回線ごとに、発信元電話番号に基づいて記録される (同一回線宛の同一発信元からの着信時に、記録されたユーザーを優先して呼び出す)
  • 記録されたユーザーを優先して呼び出す条件 (グループ条件設定) を設定できる
    • 同じ回線を着信に使用するユーザー内
      ・着信を受けた回線ごとに、記録されたユーザーを呼び出す
      ・「着信回線」「発信元電話番号」で最後に通話したユーザーを呼び出す
    • 同じ回線を着信に使用しており、かつ同じ着信グループまたは同じキューイングに含まれるユーザー
      ・着信を受けた回線ごとに、着信時に実行される着信ルールのアクションに設定されたアクションにより、グループ、またはキューイング単位で最後に通話したユーザーを呼び出す
      • 「グループのユーザー全員を鳴動させる」が実行される場合
        ・「着信回線」「発信元電話番号」「呼び出しグループ」で最後に通話したユーザーを呼び出す
      • 「キューイング」が実行される場合
        ・「着信回線」「発信元電話番号」「キューイング」で最後に通話したユーザーを呼び出す
  • 最後に通話したユーザーの記録は、保持期間 (期間設定) を設定できる
  • 優先して呼び出したユーザーが応答しなかった場合は、設定された着信ルールに従ってグループのユーザーを呼び出す
  • 内線転送を行った場合、次の着信時は、内線転送先のユーザーを最後に通話したユーザーとして優先して呼び出す

ラストコールルーティングを適用できる着信ルールのアクション

ラストコールルーティングを利用するには、着信ルールでラストコールルーティングを有効にする必要があります。
以下の着信ルールのアクションで有効にできます。

ラストコールルーティングが適用されない通話

以下の通話は、ラストコールルーティングは適用されません。

  • 「ラストコールルーティングを有効にする」のチェックが入っていない着信ルールアクションでの通話
  • 「ラストコールルーティングを有効にする」の項目が表示されない着信ルールアクションでの通話
  • 発信通話
  • プレディクティブコール時の通話

ラストコールルーティング実行時の設定をする

最後に通話したユーザーを呼び出す条件 (グループ条件設定) と、最後に通話したユーザーの記録を保持する期間 (期間設定) を設定します。

  1. https://account.miitel.jp/v1/signin にアクセスし、管理者権限があるユーザーで MiiTel Analytics にログインします。
  2. 画面右上の cog-solid [MiiTel Admin を開く] をクリックします。

  3. [着信] > [ラストコールルーティング] をクリックします。
  4. 以下を設定後、[保存] をクリックします。

lcr1_20241204.png

1グループ条件設定: 最後に通話したユーザーを呼び出す条件を設定する
同じ回線を着信に使用するユーザー内:
着信を受けた回線内で、記録された最後に通話したユーザーを呼び出す
(着信を受けた回線で、ラストコールルーティングを有効にした着信ルールのアクションが実行される場合は、記録された最後に通話したユーザーを優先して呼び出す)
・「着信回線」「発信元電話番号」で最後に通話したユーザーを呼び出す
同じ回線を着信に使用しており、かつ同じ着信グループまたは同じキューイングに含まれるユーザー:
着信を受けた回線で、適用されるラストコールルーティングを有効にした着信ルールのアクションに設定されたアクションにより、グループ、またはキューイング単位で最後に通話したユーザーを呼び出す
「グループのユーザー全員を鳴動させる」が実行される場合:
 ・着信回線」「発信元電話番号」「呼び出しグループ」で最後に通話したユーザーを呼び出す
「キューイング」が実行される場合
 ・「着信回線」「発信元電話番号」「キューイング」で最後に通話したユーザーを呼び出す

2期間設定: 最後に通話したユーザーの情報を記録する期間を 1 ~ 14 日の間で設定する
例: 期間を 「1 日間」と設定した場合
ある発信元とユーザー A との着信通話終了から 1 日経過すると、記録がクリアされる。この状態で当該発信元から着信しても、ユーザー A は優先して呼び出されない。

着信ルールでラストコールルーティングを有効にする

以下の着信ルールのアクションに「ラストコールルーティングを有効にする」設定をします。

lcr2_20241204.png

1ラストコールルーティングを有効にする: チェックを入れると、ラストコールルーティングが有効になる

2呼び出し時間: 最後に通話したユーザーを呼び出す秒数を 10 秒から 3600 秒までの間で設定する

着信時の呼び出しの順番

ラストコールルーティングが有効な場合、記録されたユーザーを呼び出した後に、着信ルールに設定されているグループのユーザーを呼び出します。

  1. 記録のある電話番号から着信する
  2. ラストコールルーティングの呼び出し対象ユーザーが呼び出される
  3. 対象ユーザーが着信を拒否する、または、応答しないまま呼び出し時間が経過する
  4. 着信ルールに設定されているグループのユーザーが呼び出される

  NOTE

  •   以下の場合、ラストコールルーティングは実行されず、設定された着信ルールが実行されます
    • 最後に通話したユーザーの記録がない場合
    • 呼び出し対象のユーザーの MiiTel Phone が待機中以外のステータスの場合

着信時の動作例

着信ルール、アクション:

以下の IVR、アクションが設定されている
IVR で 1 をプッシュした場合

IVR で 2 をプッシュした場合

  • アクション名: サポートグループを鳴動
  • アクション: グループのユーザー全員を鳴動させる
  • グループ: サポートグループ (ユーザー B が所属、ユーザーA は所属していない)
  • ラストコールルーティング: 有効

着信フィルタ:

代表電話回線宛の着信時に、上記着信ルールが適用されるように設定されている

  • 電話番号: 代表電話回線の電話番号
  • 実行する着信ルール: 上記着信ルール

例 1 : 

以下のグループ条件設定、および、期間設定が登録されている場合

  • グループ条件設定: 同じ回線を着信に使用するユーザー内
  • 期間設定: 1 日間
  1. ある取引先から代表電話回線に着信が入る
  2. 取引先が  IVR で 1 をプッシュする
  3. 営業グループのユーザーが呼び出される (通常の着信ルールアクションが実行される)
  4. ユーザー A が着信に応答し、通話終了する
  5. ユーザー A が、代表電話回線で最後に通話したユーザーとして記録される
  6. 1. と同じ取引先から代表電話回線に着信が入る
  7. 取引先が  IVR で 2 をプッシュする
  8. ユーザー A が呼び出される (ラストコールルーティングが実行される)
  9. ユーザー A が着信に応答しない
  10. サポートグループのユーザーが呼び出される (通常の着信ルールアクションが実行される)
  11. ユーザー B が着信に応答し、通話終了する
  12. ユーザー B が、代表電話回線で最後に通話したユーザーとして記録される
  13. 休業日で着信を受けることなく 2 日間が経過する
  14. 1. と同じ取引先から代表電話回線に着信が入る
  15. 取引先が IVR で 2 をプッシュする
  16. サポートグループのユーザーが呼び出される (期間を過ぎているため、ラストコールルーティングは実行されない)

例 2:

以下のグループ条件設定が登録されている場合

  • グループ条件設定: 同じ回線を着信に使用しており、かつ同じ着信グループまたは同じキューイングに含まれるユーザー
  1. ある取引先から代表電話回線に着信が入る
  2. 取引先が  IVR で 1 をプッシュする
  3. 営業グループのユーザーが呼び出される
  4. ユーザー A が着信に応答し、通話終了する
  5. ユーザー A が、代表電話回線の「営業グループ」で最後に通話したユーザーとして記録される
  6. 1. と同じ取引先から着信が入る
  7. 取引先が  IVR で 2 をプッシュする
  8. サポートグループのユーザーが呼び出される (ユーザー A はサポートグループに所属していないため、呼び出されない)
  9. ユーザー B が着信に応答し、通話終了する
  10. ユーザー B が、代表電話回線の「サポートグループ」で最後に通話したユーザーとして記録される
  11. 1. と同じ取引先から代表電話回線に着信が入る
  12. 取引先が  IVR で 1 をプッシュする
  13. ユーザー A が呼び出される (「営業グループ」の最後の通話ユーザーとして、ラストコールルーティングが実行される)

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